Press Release


データサイエンスの活用でヘルスケアのビジネスモデルに大きな転換
-テクノロジーとの融合で他業種がヘルスケアビジネスに参入-

プレスリリース
2013年8月2日

ヘルスケア産業は現在テクノロジーとの融合が進む中で、世界的にビジネスモデルの転換期に直面している。ヘルスケア産業の今後の革新的なビジネスモデルは、データサイエンスを活用し、大衆を対象としたものからより個々の患者を主体としたものへと今後進化していくことが予測される。また、医療従事者と患者が連携し、双方間のより密接なコミュニケーションを通じ、地域密着型での医療を患者に提供する形へと変化していくことが予測される。この様に医療システムが患者を主体としたモデルへと変化していく中で、製薬企業などのヘルスケア業界はバリューチェーンの他の分野も捉えることが必要とされる。


フロスト&サリバンのヘルスケア部門パートナー、レーニタ・ダスは「ヘルスケア業界に産業革命が到来している。今後10年間でデータサイエンスがこれまでの医学部や研究所でのどの研究よりも、格段に治療法の進展に貢献していくことになる」と述べる。


テクノロジーはヘルスケアビジネスの転換において大きな役割を担う。医療サービスの提供場所は病院から自宅が拠点となり、医療機関は患者の健康状態のチェックにデータおよびアナリティクスを活用する形へと変化して行くことが予測される。医療機関内で利用される電子カルテ(EMRs: Electronic Medical Records)などのデータは、より優れた治療プロトコルや診断法、および治療法を開発するためのアナリティクスを提供し、疾患に関するデーターベースの基盤となることが見込まれる。これにより、臨床医が患者の診療記録を管理する現在の形から、患者個人が自身の診療データを管理する形へと変化していくことになる。


「患者自身が医療従事者とより接触を持ち、よりアクセスの良い場所で医療を受け、自身が受ける医療や健康管理に関してより権限を持つ形になる。この様なモデルの転換は、新たなテクノロジーやデータ共有によるものだけでなく、医薬品とサイエンスの差異を正しく把握することに伴うものである。ヘルスケア産業は医薬品が持つ効能を上回る医療サービスを提供出来るように、データサイエンスを活用する必要がある」とダスは述べている。


さらに、より小規模で低価格の検査システムを提供するITソリューションを活用することで、患者個人の健康状態の管理において主要な権限を持つ、大規模で高コストの医療施設への依存度を低めることが可能になる。この様な患者主体の医療システムは、小売業、通信、健康ビジネスや観光業などの他業種がヘルスケアビジネスへ新たに参入することを可能にする。


この結果、ヘルスケアは今後、患者個人のニーズや希望に基づくカスタマイズされた医療サービスの提供がさらに進んでいくことが予測される。ヘルスケアは患者を主体とした形で、医療スタッフが患者と連携し、チームワークで提供されることになる。


今後、ヘルスケア産業は病気の治療から、病気の予防により焦点を置いたものになることが予測される。2012年、世界全体での医療費において、治療費は全体の60%を占めているが、これは2025年には35%までに大幅に減少することが予測される。2025年までに60歳以上が世界人口の4分の1を占めると予測されており、この様な予防に焦点を置いたヘルスケアは高齢者の健康をよりサポートするものになる。さらに、これらの60歳以上の人々のうち、75%が少なくとも1つの慢性疾患を持つことが予測される。これらの人々が70歳以上に到達した際には、そのうち50%が2つあるいは3つの慢性疾患を持つと見込まれる。


「ヘルスケア産業がより優れたビジネスモデルを実行するには、医薬品の開発を超えて先に進むことが求められる。人口構造の変化は、ヘルスケア産業にとって最も大きなメガトレンドであり、テクノロジーとの融合は産業の進化における大きな推進力となる」とダスは述べる。


■本件に関する資料「ヘルスケア産業の新たなエコシステムの到来で、医薬品産業がどう生き残れるか」については、下記までお問い合わせください:

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