Press Release


アジア太平洋地域のヘルスケアクラウド市場、2018年まで年平均成長率22%で拡大

プレスリリース
2013年10月11日

ヘルスケア産業は現在、世界的に医療コストの上昇や高齢化、あらゆる病気の負担や治療に関する説明責任などの多岐にわたる課題に直面している。これらの課題に向けた対応策として、ヘルスケア産業では効果的かつ効率的な医療ケアの提供を可能にする革新的なテクノロジーが求められている。クラウド技術はヘルスケア産業で世界的に急速な導入が進んでおり、アジア太平洋地域のヘルスケア産業では、医療・健康データの収集や共有を通じた患者中心の医療ケアの提供を可能にする革新的なソリューションの模索を急いでいる。


フロスト&サリバンが新たに発表した調査レポート「アジア太平洋地域のヘルスケアクラウド市場分析」によると、アジア太平洋地域におけるヘルスケアクラウド市場*は、2012年から2018年にかけて年平均成長率(CAGR)22.3%で大幅に拡大する見通しである。2012年のアジア太平洋地域のヘルスケアクラウド市場*規模は、1億9440万米ドルであった。

*病院やその他医療機関におけるSaaS (Software as a Service)とIaaS(Infrastructure as a Service)のクラウド技術における支出のみが対象。PaaS (Platform as a Service)は含まれない。


フロスト&サリバンは、クラウドはヘルスケア業界のメガトレンドにおける重要な要素と見ている。フロスト&サリバンのシニア・インダストリーアナリスト、ナターシャ・グラティは「クラウドサービスを提供する企業は、革新的なコラボレーションモデルを検証しており、顧客の中でも最もニーズが高いのはヘルスケアITに投資を行う政府機関になる」と指摘する。


ヘルスケア産業に転換をもたらすクラウドソリューションは、主に次の3つが挙げられる:

1. 産業別クラウド
アジア太平洋地域における医療費は、高齢者人口の増加に伴い、今後6年間で約2倍に増加する見込みである。その一方で、医薬品やバイオテクノロジーの研究開発費に関しては、投資額に見合うほどの成果は見られていない。政府機関や研究機関を含めたヘルスケア関連産業では、費用対効果の高い研究を実行できるツールが求められている。


ヘルスケア産業に特化したクラウドサービスは、医療情報をあらゆるヘルスケア関連機関と共有可能にするクラウド環境を確保する。EMR (Electronic Medical Records)およびEHR (Electronic Health Records) は、医療データをデジタル化することで最大限の価値を生み出すことから、医療クラウドサービスにおいて大きな関心が寄せられている。

2. テレヘルス・遠隔患者モニタリング
アジア太平洋地域における高齢化人口や慢性疾患の増加によって、患者は健康状態を継続的にモニタリングできるツールを求めている。クラウド技術は重要な情報を共有可能にするソフトウェアやインフラを提供し、遠隔で収集された情報のリアルタイムでの分析を可能にする。このクラウド技術によって、テレメディシンデバイスや患者のモニタリングデバイスは重要な生理学データを収集し、迅速な対応が可能になるため、重篤な事態における対応の時間を短縮することを可能にする。この様な技術の発展は、患者の容体が重篤化した際に、手遅れとなり得る事態があることを考慮すれば、驚くべきものである。


3. ヘルスケアのコンシューマライゼーション
消費者は、携帯電話でヘルスケアサービスを十分に受けられる日を待ちわびている。アジア太平洋地域の消費者は、現在でも病院で受診する際には現金を持参しなければならない。医療機関に限らず、様々な産業にまたがったデータコラボレーションは重要な要素であるが、現在ヘルスケアのバリューチェーン全体に存在していない。クラウド技術は、ヘルスケア市場の統合において、重要な役割を担う。


グラティは、「医療機関は、クラウドソリューションの長期的なコスト面での有益性を認識しており、データのプライバシーやセキュリティに関する懸念事項に対応する信頼できる技術面でのパートナーを必要としている」と述べる。多くのヘルスケアITベンダーがクラウド技術によるセキュリティやサポートの強化をアピールする一方で、この様なニーズは病院の幹部にまで行き届いていない。このために、ヘルスケア業界ではプライベートクラウドへの投資が続き、他の産業はパブリッククラウドあるいはハイブリッドクラウドモデルへと急速に移行する結果となっている。さらに、コストの上昇やマージンの減少により、ヘルスケア業界の幹部は、クラウド環境の変換に必要となる膨大な投資を正当化できずにいる。

本件に関するお問い合わせ先:
フロスト&サリバン インターナショナル 広報担当 辻
電話:03-4550-2210 / FAX: 03-4550-2205
Email: anna.tsuji@frost.com

※「フロスト&サリバン インターナショナル」は、2014年に「フロスト&サリバン ジャパン株式会社」に社名変更しました